2009/11/21 とにかく
2009 / 11 / 21 ( Sat ) 10:41:24
3DCGで突っ走るあのヒトの作品。2作とも60分なので、続けて鑑賞。正直3DCGの出来は、最早善し悪しを語るレベルではないので「作品の出来」がどうかというところが見所。一方はラストに明かされる二人の関係がほほうっ!と言うところに、もう一方は感染の結果がもたらすちょいとご都合主義な結果が斬新。とは言ってもこれは恐らく原作のノリそのものなので、ここに映像化の意義があるかと問われれば微妙。

少なくとも私は「奇麗なだけの」映画が観たい訳ではありません。この作品の技術習作的価値は充分認めますが。

曽利文彦
「to 楕円軌道」「to 共生惑星」
でした。


作画のレベルだけなら、トップクラス、悪くない物語の設定、魅力的なヒロインとこれだけ揃えておきながら、その恐ろしく低レベル且つ独りよがりな脚本・演出によって近年稀に見るがっかり値/期待値を叩き出したTVアニメ。果たして映画版はKYな製作陣がTV版を好評だと勘違いしたまま、もしくは我に返って失地回復乗り出して製作したのかは余人の知るところではないが、ここまでダメダメだとぐうの音も出ない。

TV版の登場人物の配置をテキトーに置き換えたパラレルワルードで繰り広げられる意味不明な人類救済茶番劇。主役二人のバカップル振りは微笑ましさを超えて殺意すら覚える。TV版ではナイスな参謀役に成り損ねたハップが本作ではレイプ魔に突き進んだ瞬間即死という惨い扱い・・・。

なにが「ドーハの悲劇」だ!

京田知己
「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」
でした。
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2009/11/17 焚男
2009 / 11 / 17 ( Tue ) 22:48:03
が「いいっすよ!」というので鑑賞。しかし残念ながら私のココロには響かなかった。この作品、立ち位置がはっきりしないのだ。ラブロマンスなのか、サスペンスなのか、社会派ドラマなのか・・・。所々良いエピソードはあるのだが一本筋が通っていないので、良いとこ取りが過ぎて全体としてのまとまりや盛り上がりに欠けるという残念な結果になっている。発展途上国のスラムをフィールドに選び、先進国のスタッフが作品を撮るという構図においては「闇の子供たち」に良く似ているが、結果として本作はこちらに遠く及ばないのでは。

EOS5DMark2を多用した思われるオープニングのおいかけっこの斬新な映像と、エンドロールの踊りまくりは良かったが、時期が時期だけにマイケルふぉーえばー!って感じ。

Danny Boyle
「Slumdog Millionaire」 
でした。


基本ノンフィクション。アメリカで起きた公民権運動では多くのヒーローが誕生したが、本作の主人公もその一人。本作はこのヒーローを静かに且つ丁寧に描くことによって、この手の作品としては意外な程淡々とした印象を与える。時折織り込まれる当時のフィルムが作品に深みを与えているのだが、正直どっちが作品でどっちか実写か判らなくなる程のレベル。

結局公民権運動は得たものの大きさの代償として、いずれのヒーローの生命を奪うことにもなった。何かを得るために何かを失わななければならないことはこの世の因果律なのだろうか。こういう出来事を繰り返しながらも前進し続けるアメリカに日本が正攻法で立ち向かうのはちょっと無理かな。

Gus Van Sant
「Milk」
でした。


話題作故本来ならばもっと早くに観ているはずなのだが、一応私の立場を考えると喪が明けてからということで今頃鑑賞。

脚本のセンスと主役の絡み故か周防監督張りの笑いの場面もあるが、主題を外さす流石に見応えのある映画になっている。誰が観ても相応の感想が得られると思うが、個人的には「壁の向こうを見た人」が観るべきなのではと思う。

秀逸なのは各演者の表情を余すところなく捉えたカメラワークだろうか。静謐且つ流れるようなカメラワークで切り取られる所作は歌舞伎等に代表される古典芸能の「型」のような様式美を醸し出す。

普段ならお約束として〆には重度の熟女中毒告白となるのだが、今回はスッピンの広末サイコー。いやあ最近ホント、ワシこのヒト大好き。今回も奇麗に撮れているなあと思ったら本作の監督は「秘密」でも広末を奇麗に撮っていましたな。

それと原作クレジットを拒否したという元ネタ本の存在。自らの宗教観をもって筋を通したとのことらしいが、そちらも気になる。

最後に唯一この映画のダメな点・・・。何なんだ、あのサケの遡上シーンは!チープって言ったらありゃしない。このシーンの迫真具合は本作の出来を左右するかなり重要なシーンになり得たと思われるだけに至極残念。このシーンだけでこの監督の次回作が大ゴケしたというのは自明の理。

滝田洋二郎
「おくりびと」
でした。


とにかくその題名の響きに惹かれ、観たくて仕方がなかった作品。当時レンタルと言えばDVDではなくVHSであり、最寄りのレンタル店ではまるで見つからなかった。その後も時折思い出してはレンタルDVDないかなあと思っていたのだが、そのままずるずると。ところが先日思いついたようにアマゾンで検索してみると2003年にDVDが出ているではないか!しかも邦画としてはまあまあ許せる値段。今後レンタルで見つかる可能性も低いだろうしとポチっとな。

で、注文後色々調べてみると本作には原作があって、むしろその原作の方が伝説の作品らしいということが解った。そう言われれば原作も読むしかあるまいと早速購入。

とにかくあちこちでその絶賛ぶりが凄いのだが、正直小説としての完成度は低い。なぜなら私が思うに原作者は小説家ではないからだ。これは小説というよりはある愛の証である。で、この愛が解る人は真性変態皇帝の名を与えられる訳だ。私も変態にかけては自信があったのだが、これはちょっと負けました。

ひたすら愛をぶちまけているだけなので、この愛が理解出来ないと多分途中で読むのを止めてしまうだろう。しかし前半途中から物語が動き出す疾走感とワクワク感、そして殆どノンフィクションかと見まがう淡々とした描写をどのよう締めるのだろうという不安が増大してくる後半、p406で作者は一気にファンタジーの切り札を解き放つ。またしてもやられてしまう。鼻腔の奥がツーンとしましたよ。

と初めてと言っていい位映画鑑賞の直前に原作を読了してしまった訳だが、果たして映画の方は残念な出来であった。探検の雰囲気はそれなりに出ているのだが、ミハルとアキラの関係が原作のバランスより悪く、ミハルが一方的に連れ回している感が否めない。特に酷いのはゴルフ場のオヤジがミハルを足蹴にするするシーン。いくら無断入場とは言え、小学生を注意するのにいきなり蹴りを入れるというのは少年冒険映画の演出としてかなり疑問だ。それに本作最大の切り札であるp406のファンタジーがまるっきり省かれている。総じて低迷期の日本映画の悪いクセであるグダグダ演出が目立った。

とはいえ若い田口トモロヲは飄々とした雰囲気が良く出ているし、何よりチョイ役ながらその美しさが際立つアキラの母こと近内仁子を見出せたのはなにより。

原作 銀林みのる
長尾直樹
「鉄塔武蔵野線」
でした。
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2009/11/01 某所で
2009 / 11 / 01 ( Sun ) 01:23:37
絶賛されているのをふと見かけるまでは全くノーマークの作品だったのだが、あまりの絶賛ぶりに惹かれて鑑賞。果たして良い映画の基本である練り込まれた脚本が、まずこの映画の屋台骨をとなっている。さらに幾多のパラレルワールドによって激変する各人の人生を主要キャストが見事なまでに演じ分けている点も素晴らしい。

あらすじは古典的な上に似たような作品がたくさん在るので独創性という意味ではもう一つだし、あまりに主人公が都合のいい人生を求めすぎるのもどうかという気がするけど、彼が最後に選択したのは正直売れ線狙いでしょうな。レンタル版の特典であった2つの別エンディングよりはこちらのほうが良かった。更にセル版の特典だと言う全く別のエンディングのディレクターズカット版も観てみたい(ネット上でネタバレは読んだ。・・・衝撃的だが作品としての整合性はこちらが上)。まあ、作品の性格上いくらでもエンディングの選択肢はあっただろうし、この辺りにプロデューサーの力量が問われるんでしょう。

ただ原題から推測するにこういう展開の映画ではなく、「風が吹けば桶屋が〜」的な映画だとばかり思っていた。そういう展開の映画も見てみたい。ってSABUとか内田けんじの作品がそれに当てはまるかな。

Eric Bress・J. Mackye Gruber
「The Butterfly Effect」
でした。


最初にその題名を聞いたとき、何はなくともモーレツに「観たい!」と思った作品。オトコなら皆そうでしょ?で、勿論相応の期待とハズレ用心のココロ持ちで観たがまあ、想定の範囲内と言ったところだろうか。ただ時代設定に対するセットの作り込みや小道具の揃え具合は秀逸。唯一気になったのは歯磨き粉のチューブのキャップがあの時代からあれだったっけ?ってところだろうか。

前半は馬鹿馬鹿しさが怒濤のよう連発されて笑いっぱなしなのだが、感動のラストへの繋ぎ方がもう一つな感じがした。ここのところ不調な岡田恵和では望み過ぎか。それと主演の綾瀬はるかはルックスと演技力のバランスを考えればベストな配役(次点は長澤まさみか)なのだが、天然な雰囲気は地のまま(らしい)で良くともコメディエンヌとしての張っちゃけ振りが「ハッピーフライト」に比べると今イチ。正直ここは演技力度外視、雰囲気重視で安めぐみを持ってくれば別の意味で傑作になったのではと妄想。

一方収穫だったのは石田卓也。「夜のピクニック」で初認した際は「イケメンだけど冴えない兄ちゃんだな」位にしか思っていなかったのだが(役柄上仕方ないとも言えるけど)、救命救急24時の第4シーズンの研修医役と本作を立て続けに観て、なかなか演じきる役者だなと認識。今後が愉しみ。

羽住栄一郎
「おっぱいバレー」
でした。
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2009/10/12 公開後
2009 / 10 / 12 ( Mon ) 23:01:25
は第一作程話題にならなかったような気がしたので、柳の下に・・・なのかなとも思った。ところがどっこい前作を遥かに凌駕するクオリティを持っているのだった。

どうも良い方向に原作のエピソードをばっさり切り捨てているところがあるようで、それが映画としてのスピード感を紡ぎ出すことに成功している。脚本・演出・演技が極めてハイレベルで融合している希有な作品だ。手放しでお勧め。しかし相変わらずのEXILEの主題歌だけは止めて頂戴。

キーワードは各役者の「笑顔」の意味だ。

中村義洋
「ジェネラル・ルージュの凱旋」
でした。


本作を観たのは世間を騒がせたBCCI事件をネタにしていたからだ。ただしこの事件はネットで調べた位ではその全容がさっぱり判らず、興味だけは細々と持ち続けていたという感じ。詳しくは各種参考資料を。こういう話しに首を突っ込むと日本の金融業界の不良債権処理なんてものがお飯事のようにも思えてくる。

ネタとなった事件の背景を追うと言った趣はなく、捜査官と経営サイドの追いかけっこに焦点を絞っているため、期待していたスケール感には遥かに乏しい物となってしまったし、ラストの演出も尻切れとんぼ。

Clive OwenはMel Gibson 、Naomi WattsはNicole Kidmanと見分けがつかない感じ。まあ、Naomi Wattsはかなり好みですが(笑)

Tom Tykwer
「The International」
でした。


やはり実話ベースだと、たとえ洋画であっても惹かれるものがある。で、本作。あらすじは概ね事実にそっているということで、権力が腐敗すると全くトンデモナイことになるなあというハナシの典型。そこはさすがにこのヒト、脚本、演出共に骨太な肉付けをして重厚感あるドラマに仕立て上げている。だがなんだか巧過ぎるのが気になる。何ともアメリカ的というのか。

これも無い物ねだりの一つだろうか。

Clint Eastwood
「Changeling」
でした。
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2009/09/30 最初の
2009 / 09 / 30 ( Wed ) 14:10:19
Blue-Ray鑑賞は随分前から本作と決めていた。巷の評判があまりにも良いので相当期待していたのだが、果たしてその評価はCECH-2000A&LP-Z2のハイヴィジョン画質同様微妙な感じ。

唯一巷の評判と完全に一致するのはHeath Andrew Ledgerの演技。こりゃ凄い。しかしこの凄さを引き立てるような深み、湿り気、息苦しさの凄みが脚本、演出からも一つ伝わってこない。やはりお国柄故のドライさか、私個人の嗜好の問題か。

Christopher Nolan
「The Dark Knight」
でした。


ネット上でVFXの出来が良いと評判だったので鑑賞。確かにVFXの出来は良いが、良い意味で映画の注目がVFXのみではない点に注目。

最初にダメな点を上げておくと、主要キャストである金城武と仲村トオルの凡技振り。特に仲村トオルの下手っぷり本作に限ったことではないのだが、何故かこのヒト良い作品の主要キャストに絡んでくることが多いのよね。いわゆる事務所の力ってヤツでしょうか。普通の映画ならここで根負けしてしまうところだが、この映画はそれくらいではめげない。ダメな役者がいれば一人で作品を持ちこたえさせる役者もいる。本作ではそれが松たか子。まあフツーに巧い役者だと思ってはいたが、本作の役にはプライベートな背景も含めてピッタリな感じで好演。後はおいておけば皆安心の國村準。これだけで本作は駄作の誹りを逃れることが出来た。

正直誰が犯人かは判り易い配役なのだが、脚本は大筋で及第点。演出はコミカルなポイントをテンポよく取り入れて入れて○。クライマックス前の二人の遣り取りは陳腐だが、随所に練り込まれたスタジオジブリへのオマージュが宮崎アニメオタクゴコロを刺激して、つい採点が甘くなってしまう。それにしてもこういったシーンが邦画のVFXで及第点が与えられるようになってくると、宮崎アニメファンなら一度は夢見る禁断の扉が開く日も「技術的には」そう遠くないと感じさせますな。

監督の夫はかの「山崎貴」だそうで、夫のナイスアシストもあったのではと。

佐藤嗣麻子
「K-20 怪人二十面相・伝」
でした。


まあ作品として愉しむというより、ビジュアルのみと割り切った見方も多い本作。確かにビジュアル命で脚本にはそれほど力を割いていないようなのでその観点からは楽しめないが、話題沸騰のフカキョンのコスチュームは一見の価値あり。しかし発声滑舌に難ありで雰囲気まで醸し出せているかは微妙。一号二号は大手プロダクションの指定席ということで無視。でも、岡本杏理可愛いし、桃生亜希子をチョイ役でハッケンしたので許す。

パロディのネーミングセンスがなかなか良いし、くだらないギャグ満載なので、暇つぶしにはもってこい。しかし一番ウケたギャグが「ジャンボパチンコ」と言うのは観ているワタシのオツムの程度が知れるようでちょっと反省・・・。

三池崇史
「ヤッターマン」
でした。

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2009/08/16 4年振りに
2009 / 08 / 16 ( Sun ) 18:19:12
ライブ。といってもInStore。オリンピックにて出撃。

途中、H2を選挙カーに仕立てた異様な風景を確認。脇をすり抜けるとさらに赤いカウンタックのボンネットにポスターベタベタ・・・。で、選挙員はクマ(BB?)の被り物。こういうところこういうことになっているらしい。

大川総裁のヘタレっぷりにちょっと盛り下がっていたので、このキワモノには是非仇花ぶりを発揮して頂きたい。

とその前に3度目のマルティンニ突撃・・・、定休日だそうで・・・むきゃあー!!!

仕方なくそのまま会場へ。オリンピックとヨンマルの整備に時間がかかったので12:00からのライブはパス。14:00からのを見ようと思っていたのだが、思いの外観客多し。座椅子は30分前には満席。立ち見もガードロープを徐々に広げて200人以上は入っただろうか。

で14:00過ぎ登場。盛り上げ方はやや一本調子で強引だけど、いちげんさんも含めてカネ払って来ている訳ではない聴き手の心をあっさりと掴んでしまうパフォーマーとしての力量は確か。演奏も時々音やリズムを外すのはご愛嬌。演奏だけではなく随所に盛り込まれるコントのような二人の掛け合いが聴き手を飽きさせない。勿論ある程度ネタとして仕込んではあるのだろうが、愉しみながらやっている感じがよく伝わる。であっという間に45分が過ぎた。会場側にも演奏側にそれぞれメリットがあってこそのInStoreLiveなんだろうけど、こんな見事なライブをタダで愉しんで良いんだろうか。チャリンコで22km走って来た甲斐があったってもんだ。

→ Pia-no-jaC ← InStoreLive 
at イオン札幌発寒ショッピングセンター(1F すずらん広場)

でした。

ついでに先日見た恒例の作品を。

ネット上の口性無い評価では「色情狂小娘大暴走」なんて言う表現もあったが、あながち間違いじゃないかも。絵柄の美しさには文句のつけようがないが、このヒト年々作品の対象年齢を意図的に下げているのだろうか。それにちょっと説明不足。宗介一家の関係はカッコいいけど、ポニョ一家の背景が良く判らん。

ワタシが見たい宮崎駿じゃないなあ。

宮崎駿
「崖の上のポニョ」
でした。

先日の熊肉のお礼にとあっこから牛奶鳳梨というのを頂いた。読めるかな?

P1010754.jpg

明日はぱいなっぷるの日
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2009/06/05 再出撃
2009 / 06 / 05 ( Fri ) 09:49:58
したいんだけど、天気悪いし、お届けものは11時過ぎだそうで考え中。

で、久々の寝床シアターの感想などを。

同時受賞作の片割れ。背景を上にスライドさせていく技法は雰囲気を出すのに一役買っている。にしても予想通りのストーリーで、その短い上映時間と相まってあっという間だった。もう少し何かあるかと思ったのだが、短編映画というのはこういうものなのだろう。

加藤久仁生
「つみきのいえ」
でした。


群像劇として一般に高い評価を受けているようだったので拝見。出演女優が皆好みだったのでそこは嬉しい誤算。しかし最も好きないとうあいこの眼鏡姿には萌え満開だったのだが、配役と出演時間には大いに不満。一方肘井美佳は配役、演技とも格段の成長を見せていてこちらは多いに満足、CAは綾瀬はるかに加えて吹石一恵、長谷部瞳、野沢和香辺りが目の保養にうってつけ。寺島しのぶのプロフェッショナル振りには感嘆。エピソード的には田畑智子や岸部一徳周辺が一番良かった。

という訳で確かに群像劇としては見るべきところもあるのだが、製作にフジテレビが入っている故かややコメディタッチに流れる嫌いがある。リアリティに徹した方が見応えがあったように思う。それとそもそも飛行機が結局帰って来てしまうというストーリーがどうも受け入れ難い。

ナマモノやとしては、話しの発端がバードストライクであるというところが要チェック。しかも愛鳥団体がバードさんの作業を邪魔したことが・・・。この辺はANAの怨念が籠っているような(笑)。

矢口史靖
「ハッピーフライト」
でした。


本人出演の「トップランナー」で一部放送されていたのを思い出して。中々に凄まじいカントクで予想通り監督・脚本・撮影の三役をこなしている。しかし明らかにこのヒトは「撮影のヒト」で構図や撮りたいものを決めたらあとは俳優陣に好きなように演じさせるという雰囲気。そのため映像には常に独特の緊張感が漂っていて、見応えがある。特に宮あおいと瑛太の絡みは「この窓は君のもの」以来の青春ものの傑作と言えるだろう。

しかし脚本はあまりにも荒削りで説明不足なところが多々あった。特に最後の加瀬亮は、なんじゃありゃ?アレがきっかけの入院でナガサクが漏らす言葉がタイトルというのは、結局ワタシの嫌いなシチュエーションプレイ・・・。

ナガサク、西島秀俊の演技も秀逸だし、それぞれ宮崎あおいと瑛太の成長バージョンとして繋がるように見せる努力は買うけど、やや不自然さは否めない。

見るべきところはあるけど、それ故完成度を求めるともう一息というところか。

石川寛
「好きだ、」
でした。
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2009/03/04 カントクは
2009 / 03 / 04 ( Wed ) 23:01:43
本作がウケなかったら引退するとほざいたそうです。うーん、引退しなきゃならない程ではありませんが、チョッと考えた方が良いかもしれませんね。

押井守
「スカイクロラ」
でした。



事前情報では賛否両論のようでしたが、個人的には十分楽しめました。ただタイトルに匹敵する限界ぎりぎりのシーンがちょっと少なかったのと、やはりと山岳シーンがちょっと緩いかな。現場雑感を落とされた堺雅人のメヂカラが秀逸。蛍雪次朗、皆川猿時の嫌みな感じも最高。

最後のNZのシーンはよりは当時のプロローグを入れた方が良かったんじゃないでしょうか。

そうそう肝心の尾野真千子はまあ、及第点。「殯の森」のハイライトで見せた迫真の演技は本作でこそ観たかったような気がするけど、基本地味目の演出でした。堤真一の「親心」が堺雅人を通じてどう尾野真千子に伝わったかの描写がもう少し欲しかった気が。個人的には組織(家庭)の中で上下左右が歪み合う「負の連鎖」を、これを機に断ち切るというのが本作の隠れたメインテーマだったような気がするので。

原田眞人
「クライマーズハイ」
でした。



勿論アレ目当てだったのだが、作品の出来にアレどころではなくなって萎えてしまた。多分おやぢなワタシに取っては原作も受け入られないだろうし、なんだかなあ。ま、作品の出来はともかく高良健吾、ARATAの演技は良かったデスヨ。

蜷川幸雄
「蛇にピアス」
でした。



原作のオモロさと主演のカメレオン振りははつとに知られているので、期待大。作品としてはよく出来ていたが、原作の面白さがあの絵柄の持つ雰囲気による所が大きいということを再確認。

しかしこの手の音楽漫画は実写化するときに最大のネックになるのが音楽のクオリティだと思うのだが、こちらもよく出来ておりました。

ほんわか加藤ローサも可愛いけど、ビョーキ持ちとしては何でも知っている優しい母さん、宮崎美子に一票

李闘士男
「デトロイト・メタル・シティ」
でした。



前作で一つの頂点を極めた感のあるあのヒトの新作。薄幸クイーンの異名を取る「木村多江」と多才さで売れっ子街道驀進中のリリー・フランキーの組み合わせ。

ドキュメンタリータッチのため場面展開が淡々としすぎる嫌いがあるし、翔子が精神に変調をきたして行く過程が描かれる前半は見ていてつらいものがある。しかし後半の再生のくだりは逆にその淡々とした描写が力強さを感じさせる。兄夫婦の浮き沈みも絡めてその辺は見応えがある。それに画面に作中描かれる絵画が出て来たりするとチョッとやられてしまう。

ただ、恐らく実際の遣り取りを忠実に再現したであろう法廷の現場に立ち会うことで、カナオがどういう風に変わっていったかについての描写がもう少し欲しかったような気がする。変わらないことがカナオの良さってことかな?これも画面から感じろといわれれば、ワタシは結婚するにはまだまだ修行が足りないようです。

橋口亮輔
「ぐるりのこと。」
でした。



コレはフィクションですよとか、撮影許可を巡るトラブルとか色々あったようですが、かなりの問題作ですな。世の中の奇麗なところだけを見て来て育った人は見ない方良さそうです。コレでもかなりぼかして描いていると思う。

正直凄まじい力作で、個人的には2008年のベストに押しても良いくらい。中盤までの宮崎あおいの直情径行ぶりや妻夫木聡の駄目っぷりにイラつきましたが、バランスの取れた中年を演じた江口洋介の深すぎる業がエンディングで炸裂するにあたって、逆にこの二人の若さこそが希望だというメッセージを発しているようにも思えました。なるほど彼はこの国を天国と呼び日本には帰らないと言った訳です。自分の性癖に蓋をすることが出来ても、臓器売買には目をつむれなかった。ま、ここはフィクションらしいですけど、それはあまり大きな問題ではない。二者択一を迫られたときにヒトはどういう判断をするかというシチュエーションプレイのための舞台装置なんです。

原作とは違うこのエンディングには賛否両論あるようですが、個人的には賛成。諸問題を詰め込みすぎた嫌いはあるけど。彼の国問題、我が国の問題、その他の国の問題、臓器移植の問題、個人の性癖の問題・・・、受け手の力量がかなり問われそうです。

コレばっか見せつけられると流石に萎えますが、世の中で起っている問題、起っているかもしれない問題を扱うことはそれこそ必要悪なのかもしれません。

坂本順治
「闇の子供たち」
でした。



さて詰め込み邦画週間のトリを飾る?のはこちら。

果たしてだるだるのゆるゆるなのだが、全く駄目って言う訳でも手放しで絶賛という訳でもなかった。まあ、ほげっと馬鹿ヅラして見られる映画も良いんじゃないでしょうか。

ただ木村佳乃はまだまだ解脱出来ていませんでした。そこがかなり惜しい。むしろ鳥居みゆきと田中直樹の方が完全に役者っていう感じ。

藤田容介
「全然大丈夫」
でした。
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2009/02/19 居候
2009 / 02 / 19 ( Thu ) 21:52:43
業務終了。
いやあ、サラリーマン時代よりも規則正しい生活。6:00起床、毎日弁当つくって8:30ー18:00勤務。でも2ヶ月が限界かな。最後トラブって焦ったが、丁度いい頃合いで終って良かった。首の皮1枚繋がった。来年も期待致しております。


で、まるで開演していなかった寝床シアター年明け初開演。

もはや前作(しかもメジャーデビュー作!)でこのヒトがホンモノだと知っているので、凄く愉しみにしているキモチが半分、また鮮やかに騙されるんだろうなというキモチが半分(笑)。

2本目だということもあってか、前作より衝撃度とキレはちょっと落ちたかなというキモチが半分、役者陣が格段にメジャーになった分、演技も格段に厚みが増し観応え感もかなりスケールアップしたというキモチが半分。味わい深さもより深くなりましたな。

久々の桃生亜希子が可愛かった。

年下の山下敦宏や西川美和の凄さに焦り気味のワタシではあるが、同い年のこのヒトがこんな洒脱な映画を撮っていると励まされるというかワシも頑張んなきゃという気になるよね。

内田けんじ
「アフタースクール」
でした。


注目度から言ったらそもそも、世界中の話題をかっさらったデビュー作をとっくに観ていなければならないはずなのだが、なんとなくテイストが合う気がしなくて。で今更なんで再びの話題作を観るのかと言えば2度目の受賞ともなればその技量がフロックでないということもあるけど、何よりヒロイン?狙い。ま、デビュー作のヒロインもこのコなんだけど

そもそも尾野真千子を初めて観たのが「リアリズムの宿」と言うのが変則的な訳だが、中々に惹かれる何かを持つコだなと。しかし劇的なデビューの割にはその後主役級の扱いは殆どなく、結局本作に行き着いたという訳。

普通映画をチョイスする時は監督か脚本がメインで、サイドメニューとして「おっ、この俳優良い演技するじゃん」ってな場合が多いんだが、本作の監督の自己主張の強さには参った。基本映画は総合芸術だと考えているので、脚本、役者、風景などの雑多な材料を監督という指揮者がどういう風に一つの作品にまとめあげて行くかというところに醍醐味があるとワタシは考えている。ところがこのヒト観る側、演る側の都合など殆どおかまいなく、「ワタシはこういうことを主張したいのだ!」という迫力が役者を通り越してダイレクトにこちらがに伝わってくる。だって出演者の大半が素人なんだもん、役者の演技が入る余地が殆どない。別にそれが悪いと言っている訳ではなく、何となく想像していたイメージとまるで違ったので驚いた。

北野武もそうだけど、いわゆるヨーロッパの映画際でウケる映画って言う感じは何となく判るような気がする。正直映画としての完成度は決して高くない。突っ込みどころ満載。しかしこの手の映画で監督が誰か判ってしまうほどの個性を主張するのは希有な存在といえるだろう。監督が愛する古里奈良の風景の切り取り方も秀逸。BGVとしても十分通用する。

同じようなテーマを扱った作品としては「喪の仕事」とか最近話題の「おくりびと」とかでしょうか。喪中のワタシに取ってはタイムリーかもしれないけど、バリバリの都会っコとしてはこういう話はあくまで「ふるさとの伝承」のセカイだなあ。

尾野真千子には相応のハイライトもあったけど、このヒトの作品以外で改めて観るとしようか。

河瀬直美
「殯の森」
でした。


当時は結構話題になっていて、観るかどうか逡巡したあげく今頃拝見。多分原作の出来は秀逸なんだろうし、映画も及第点なんだけど、「アフタースクール」を観た後では分が悪い。なんか物悲しさの方が強く残ってしまう。先に観ていたらもう少し印象も変わっていたかも。

中村義洋
「アヒルと鴨のコインロッカー」
でした。


こちらは原作既読。随分話題になったし、話題に違わぬココロに滲みる名作だったので、これを実写化するとなるとハードルは高いなあといらぬ心配をしたのだが、果たして原作に負けず劣らずな佳作に仕上がった。

原作はたかだが30分程度で読み終わってしまうのだが、これをきっちり映画に仕上げた監督、脚本の力量に脱帽。基本原作に忠実、そのテイストを壊さない程度の独自の演出もあり。細かいことは抜きにして俳優陣の演技は水準以上、麻生久美子、田中麗奈のW主演は言うまでもない。小池里奈はちょっとトロい感じをよく表現していたし、いつの間にか三十路越えの伊崎充則は18歳を演じてもまるで違和感が無い(笑)。

でも重度の熟女好きとしてはお約束で藤村志保の名演に一票。

佐々部清
「夕凪の街 桜の国」
でした。
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2009/02/07 小遣い
2009 / 02 / 07 ( Sat ) 21:43:43
受給者故の苦行な一日終了。ホントはLabologネタなんだけど、その理由は以下詳述。

主観的には苦行そのものであったが、客観的には斬新かつ実験的なココロミであったように思う。場を主導したファシリテーターの空間把握能力も中々のものであった。ただ残念ながらワタシの所属したチームの出来は散々であった。しかも小遣い受給者間の配給者に対する評価はほぼ一致。。。だよねー。

他方このワークショップには少しの期待もあった。以前道内民放の夕方のニュースで特集していた彼らのパフォーマンスがあったからだ。

分野は違うかもしれないけど、雰囲気はこの辺に似ているかも。若いグループなのでパフォーマンスのレベルや構成、MCにはまだまだ伸びる余地があると思うけど、踊りで別次元の動きを見せるコがいて感心した。身体制御が非常に良く効いていて、無駄の無い踊りだった。あーいうのができると意識無意識でトリップ出来そうで羨ましい。

自らの民族ルーツと向き合い、新しいセカイへの扉を開けた彼らの行く末に幸おおからんことを祈る。

アイヌのワカモノとイトウ釣りに行く約束をすると言うのも何だか愉しいハナシじゃないですか!

さて自らのルーツが良く判らず、物欲の望むがままに浮き世を渡るオッサンは、まずは食欲を満たすために明日当たり美味い蕎麦を目指してニセコに出撃予定。
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